1.合うメロディーと合わないメロディー
今回は、メロディーと「コード進行」の関係性について説明していきます。
まず前回の講義でやったコード進行 C ⇒ G7 ⇒ C にメロディーを適当に追加します。
どうでしょうか?
良い曲かどうかは別として「コード進行」と、メロディーがマッチしてますよね。
では、これはどうでしょうか?
聴き心地が悪いですね。
このように「コード進行」には、それに合うメロディーと、合わないメロディーがあります。
メロディーと「コード進行」の合う・合わないには法則がありますが、細かい事を抜きにしてざっくり言うと「コード進行」の構成音を主とするメロディーは「コード進行」と合います。
例えばコードが「C」なら構成音は「ド」「ミ」「ソ」なので、メロディーも「ド」「ミ」「ソ」を中心にすると、合うメロディーになる。ということです。
(詳細は「発展編」で解説する予定です。)
ここでは、そのような関係性から「コード進行」はメロディーラインの方向性を決めてくれる。ということを覚えてください。
2.エモいメロディー
さらに「コード進行」とメロディーには、合わなさの度合いがあります。例えば以下のようなメロディーはどうでしょうか?
ちょっと合ってない感があるけど、悪くないな。という感覚があると思います。
これは、以下の音によるものです。
Cの構成音は「ド」「ミ」「ソ」ですが、対するメロディーは「レ」の音で、構成音にありません。
後半の講義で説明する予定ですが、この「レ」の音は、コード「C」の構成要素でない音、かつ馴染む音で「9th」と呼ばれる音です。
「9th」などの音をメロディーに使うと、ちょっとエモい感じになります。
この辺りも先人たちが研究され、どのような音がコードと馴染み、深みのある音になるか体系化してくれています。
それらを知識として吸収して使いこなすことで、メロディー作成も戦略的に行うことができるようになります。
「コード進行」はメロディー作成においても便利に使えます。
3.まとめ
今回のまとめです。
まとめ
【1】「コード進行」に合うメロディーと合わないメロディーがある。
「コード進行」を決めることでメロディーの方向性が決まる。
【2】「コード進行」とメロディーの関係性によってメロディーに深みを持たせることができる。
「メロディー」と「コード進行」が合っているのか合っていないのか?という判断は、個人の感覚によるものも大きいと思います。
現時点では鳴らしたコードの構成音を中心に自由にメロディーをのせていって、なんとなく合わないな。と感じたら修正するという形で良いと思います。
判断に迷う場合やコードとの兼ね合いを使って戦略的にある一定の感覚をリスナーに与えたいという場合のために、法則はあります。
(法則を知りたい人は発展編の「「コード」に合う「メロディー」の法則」を参照してください。)
次回は「コード進行」を取り扱う上で、基礎となる「メジャーコード」と「マイナーコード」について説明していきます。