1.スリーコード

「ダイアトニックコード」の中にもコードとしての役割りの優劣があります。
長調における3和音のダイアトニックコードの中で、特に重要なコードが、C(ド・ミ・ソ)、F(ファ・ラ・ド)、G(ソ・シ・レ)になっています。
この3つの和音を特に重要なコードとして「スリーコード」と呼んでいます。

スリーコード

この章では、この「スリーコード」について、学んでいきます。

2.トニック

C調における「C(ド・ミ・ソ)」を「トニック」と言います。
トニックは、そのキーの中で最も安定した状態に聞こえます。

「トニック」もっとも安定感のあるコード

曲の始まりのコードとして使うと落ち着いた雰囲気の曲に聞こえます。
また終わりのコードとしても優れていて「トニック」で終了すると、曲が終わった。という「終了感」を出すことができます。

3.サブドミナント

C調における「F(ファ・ラ・ド)」を「サブドミナント」と言います。
「サブドミナント」は「トニック」の安定感に比べて浮遊感があり、トニックの次に来ると、曲が進行したという感覚を与えることができます。

「サブドミナント」浮遊感のあるコード

4.ドミナント

C調における「G(ソ・シ・レ)」を「ドミナント」と言います。
「ドミナント」は「トニック」「サブドミナント」に比べて緊張感があります
また「トニック」に早く戻りたいというような感覚を与えます。

「ドミナント」緊張感のあるコード

5.コード進行の起承転結

今まで解説してきた「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」を使って、「コード進行」に起承転結を作り出すことで、リスナーに「聴きごたえ」を与えることができます。
「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」のそれぞれの役割りを加味したもっとも基本的な進行は、

「コード進行」の「起承転結」

となります。このような順序で、コードを鳴らしていくと「コード進行」に文字通り進行感が出てきます。
具体的にこのコード進行を使って、メロディーをあてはめた例がこちらです。

「トニック(C)」の安定感。
「トニック(C)」⇒「サブドミナント(F)」と進む時の展開感。
「ドミナント(G)」の緊張感。
「ドミナント(G)」⇒「トニック(C)」の終了感。
お解りいただけますでしょうか?
そしてこの曲を聞いた皆さんは「なんだか単純な曲だなぁ」と感じたと思います。
その原因は大部分が単調なメロディーのせいだと思いますが、コードが与える印象によるものも一部あると思います。
このコード進行は童謡などでも幅広く使われていることもあって「単純」というイメージも同時に持ち合わせているコード進行ということになります。
ですので、最終的に皆様がイメージするような曲を作るためには、この C ⇒ F ⇒ G ⇒ C を少し崩して使っていく必要があると思います。
どうせ崩す必要があるなら学ばなくて良いのでは?
と思われるかもしれませんが、最終的に崩していくためにも、本来の基本系を学ぶことはとても重要です。
基本系を学ぶことで、戦略的に基本系を崩し、リスナーに思い通りの印象を与えることができるようになってきます。

6.まとめ

この章のまとめです。

まとめ

【1】ダイアトニックコードの中でも特に重要な「C」「F」「G」をC調におけるスリーコードと呼ぶ。

【2】「トニック(C)」は安定感のあるコード。

【3】「サブドミナント(F)」は浮遊感のあるコード。トニックの次に使うと「進行」したイメージが与えられる。

【4】「ドミナント(G)」は緊張感のあるコード。早くトニックへ戻りたいというようなイメージを与える。

【5】スリーコードの最も基本的な流れは「トニック」⇒「サブドミナント」⇒「ドミナント」⇒「トニック」

次回は、3和音にさらに色を加える「セブンス」について学んでいきます。

>>6.セブンスコード

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